Feature #6388 » 0003-READMEja-to-rdoc.patch
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|---|---|---|
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* Rubyとは
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Rubyはシンプルかつ強力なオブジェクト指向スクリプト言語です.
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Rubyは最初から純粋なオブジェクト指向言語として設計されていま
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すから,オブジェクト指向プログラミングを手軽に行う事が出来ま
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す.もちろん通常の手続き型のプログラミングも可能です.
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Rubyはテキスト処理関係の能力などに優れ,Perlと同じくらい強力
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です.さらにシンプルな文法と,例外処理やイテレータなどの機構
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によって,より分かりやすいプログラミングが出来ます.
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* Rubyの特長
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+ シンプルな文法
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+ 普通のオブジェクト指向機能(クラス,メソッドコールなど)
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+ 特殊なオブジェクト指向機能(Mixin, 特異メソッドなど)
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+ 演算子オーバーロード
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+ 例外処理機能
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+ イテレータとクロージャ
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+ ガーベージコレクタ
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+ ダイナミックローディング (アーキテクチャによる)
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+ 移植性が高い.多くのUnix-like/POSIX互換プラットフォーム上で
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動くだけでなく,Windows, Mac OS X,BeOSなどの上でも動く
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cf. http://bugs.ruby-lang.org/projects/ruby-trunk/wiki/SupportedPlatformsJa
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* 入手法
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** FTPで
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以下の場所においてあります.
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ftp://ftp.ruby-lang.org/pub/ruby/
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|
** Subversionで
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開発先端のソースコードは次のコマンドで取得できます.
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$ svn co http://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/trunk/ ruby
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|
他に開発中のブランチの一覧は次のコマンドで見られます.
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$ svn ls http://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/branches/
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** Gitで
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SubversionのミラーをGitHubに公開しています.
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以下のコマンドでリポジトリを取得できます.
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$ git clone git://github.com/ruby/ruby.git
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* ホームページ
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RubyのホームページのURLは
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http://www.ruby-lang.org/
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です.
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* メーリングリスト
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Rubyのメーリングリストがあります。参加希望の方は
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ruby-list-ctl@ruby-lang.org
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まで本文に
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subscribe YourFirstName YourFamilyName
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と書いて送って下さい。
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|
Ruby開発者向けメーリングリストもあります。こちらではrubyのバ
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グ、将来の仕様拡張など実装上の問題について議論されています。
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参加希望の方は
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ruby-dev-ctl@ruby-lang.org
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|
までruby-listと同様の方法でメールしてください。
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|
Ruby拡張モジュールについて話し合うruby-extメーリングリストと
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|
数学関係の話題について話し合うruby-mathメーリングリストと
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|
英語で話し合うruby-talkメーリングリストもあります。参加方法
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はどれも同じです。
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* コンパイル・インストール
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以下の手順で行ってください.
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1. もしconfigureファイルが見つからない、もしくは
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|
configure.inより古いようなら、autoconfを実行して
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新しくconfigureを生成する
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|
2. configureを実行してMakefileなどを生成する
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|
環境によってはデフォルトのCコンパイラ用オプションが付き
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|
ます.configureオプションで optflags=.. warnflags=.. 等
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で上書きできます.
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3. (必要ならば)defines.hを編集する
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|
多分,必要無いと思います.
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4. (必要ならば)ext/Setupに静的にリンクする拡張モジュールを
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指定する
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|
ext/Setupに記述したモジュールは静的にリンクされます.
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ダイナミックローディングをサポートしていないアーキテク
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チャではSetupの1行目の「option nodynamic」という行のコ
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|
メントを外す必要があります.また,このアーキテクチャで
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|
拡張モジュールを利用するためには,あらかじめ静的にリン
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クしておく必要があります.
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5. makeを実行してコンパイルする
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6. make checkでテストを行う.
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「check succeeded」と表示されれば成功です.ただしテスト
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に成功しても完璧だと保証されている訳ではありません.
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7. make install
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以下のディレクトリを作って,そこにファイルをインストー
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ルします.
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* ${DESTDIR}${prefix}/bin
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* ${DESTDIR}${prefix}/include/ruby-${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/include/ruby-${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/gems/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/share/man/man1
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* ${DESTDIR}${prefix}/share/ri/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/system
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RubyのAPIバージョンが`x.y.z'であれば,((|${MAJOR}|))は
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`x'で,((|${MINOR}|))は`y',((|${TEENY}|))は`z'です.
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注意: APIバージョンのteenyは,Rubyプログラムのバージョ
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ンとは異なることがあります.
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rootで作業する必要があるかもしれません.
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もし,コンパイル時にエラーが発生した場合にはエラーのログとマ
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シン,OSの種類を含むできるだけ詳しいレポートを作者に送ってく
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ださると他の方のためにもなります.
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* 移植
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UNIXであればconfigureがほとんどの差異を吸収してくれるはずで
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すが,思わぬ見落としがあった場合(あるに違いない),作者にその
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ことをレポートすれば,解決できるかも知れません.
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アーキテクチャにもっとも依存するのはGC部です.RubyのGCは対象
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のアーキテクチャがsetjmp()またはgetcontext()によって全てのレ
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ジスタをjmp_bufやucontext_tに格納することと,jmp_bufや
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ucontext_tとスタックが32bitアラインメントされていることを仮定
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しています.特に前者が成立しない場合の対応は非常に困難でしょ
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う.後者の解決は比較的簡単で,gc.cでスタックをマークしている
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部分にアラインメントのバイト数だけずらしてマークするコードを
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追加するだけで済みます.「defined(__mc68000__)」で括られてい
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る部分を参考にしてください.
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レジスタウィンドウを持つCPUでは,レジスタウィンドウをスタッ
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|
クにフラッシュするアセンブラコードを追加する必要があるかも知
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れません.
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* 配布条件
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COPYING.jaファイルを参照してください。
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* 著者
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コメント,バグレポートその他は matz@netlab.jp まで.
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created at: Thu Aug 3 11:57:36 JST 1995
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Local variables:
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mode: indented-text
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end:
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= \Rubyとは
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Rubyはシンプルかつ強力なオブジェクト指向スクリプト言語です.
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Rubyは最初から純粋なオブジェクト指向言語として設計されていま
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すから,オブジェクト指向プログラミングを手軽に行う事が出来ま
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す.もちろん通常の手続き型のプログラミングも可能です.
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Rubyはテキスト処理関係の能力などに優れ,Perlと同じくらい強力
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です.さらにシンプルな文法と,例外処理やイテレータなどの機構
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によって,より分かりやすいプログラミングが出来ます.
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== Rubyの特長
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* シンプルな文法
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* 普通のオブジェクト指向機能(クラス,メソッドコールなど)
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* 特殊なオブジェクト指向機能(Mixin, 特異メソッドなど)
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* 演算子オーバーロード
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* 例外処理機能
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* イテレータとクロージャ
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* ガーベージコレクタ
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* ダイナミックローディング (アーキテクチャによる)
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* 移植性が高い.多くのUnix-like/POSIX互換プラットフォーム上で
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動くだけでなく,Windows, Mac OS X,BeOSなどの上でも動く
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cf. http://bugs.ruby-lang.org/projects/ruby-trunk/wiki/SupportedPlatformsJa
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== 入手法
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=== FTPで
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以下の場所においてあります.
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ftp://ftp.ruby-lang.org/pub/ruby/
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=== Subversionで
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開発先端のソースコードは次のコマンドで取得できます.
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$ svn co http://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/trunk/ ruby
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他に開発中のブランチの一覧は次のコマンドで見られます.
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$ svn ls http://svn.ruby-lang.org/repos/ruby/branches/
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=== Gitで
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SubversionのミラーをGitHubに公開しています.
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以下のコマンドでリポジトリを取得できます.
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$ git clone git://github.com/ruby/ruby.git
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== ホームページ
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RubyのホームページのURLは
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http://www.ruby-lang.org/
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です.
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== メーリングリスト
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Rubyのメーリングリストがあります。参加希望の方は
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ruby-list-ctl@ruby-lang.org
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まで本文に
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subscribe YourFirstName YourFamilyName
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と書いて送って下さい。
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Ruby開発者向けメーリングリストもあります。こちらではrubyのバ
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グ、将来の仕様拡張など実装上の問題について議論されています。
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参加希望の方は
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ruby-dev-ctl@ruby-lang.org
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までruby-listと同様の方法でメールしてください。
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Ruby拡張モジュールについて話し合うruby-extメーリングリストと
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数学関係の話題について話し合うruby-mathメーリングリストと
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英語で話し合うruby-talkメーリングリストもあります。参加方法
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はどれも同じです。
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== コンパイル・インストール
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以下の手順で行ってください.
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1. もし<tt>configure</tt>ファイルが見つからない、もしくは
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<tt>configure.in</tt>より古いようなら、<tt>autoconf</tt>を実行して
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新しく<tt>configure</tt>を生成する
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2. <tt>configure</tt>を実行して<tt>Makefile</tt>などを生成する
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環境によってはデフォルトのCコンパイラ用オプションが付き
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ます.<tt>configure</tt>オプションで <tt>optflags=.. warnflags=..</tt> 等
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で上書きできます.
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3. (必要ならば)<tt>defines.h</tt>を編集する
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多分,必要無いと思います.
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4. (必要ならば)<tt>ext/Setup</tt>に静的にリンクする拡張モジュールを
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指定する
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<tt>ext/Setup</tt>に記述したモジュールは静的にリンクされます.
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ダイナミックローディングをサポートしていないアーキテク
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チャでは<tt>Setup</tt>の1行目の<tt>option nodynamic</tt>という行のコ
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メントを外す必要があります.また,このアーキテクチャで
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拡張モジュールを利用するためには,あらかじめ静的にリン
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クしておく必要があります.
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5. <tt>make</tt>を実行してコンパイルする
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6. <tt>make check</tt>でテストを行う.
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<tt>check succeeded</tt>と表示されれば成功です.ただしテスト
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に成功しても完璧だと保証されている訳ではありません.
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7. <tt>make install</tt>
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以下のディレクトリを作って,そこにファイルをインストー
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ルします.
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* ${DESTDIR}${prefix}/bin
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* ${DESTDIR}${prefix}/include/ruby-${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/include/ruby-${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/site_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/vendor_ruby/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/${PLATFORM}
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* ${DESTDIR}${prefix}/lib/ruby/gems/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}
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* ${DESTDIR}${prefix}/share/man/man1
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* ${DESTDIR}${prefix}/share/ri/${MAJOR}.${MINOR}.${TEENY}/system
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RubyのAPIバージョンが<tt>x.y.z</tt>であれば,<tt>${MAJOR}</tt>は
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<tt>x</tt>で,<tt>${MINOR}</tt>は<tt>y</tt>,<tt>${TEENY}</tt>は<tt>z</tt>です.
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注意: APIバージョンの<tt>teeny</tt>は,Rubyプログラムのバージョ
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ンとは異なることがあります.
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<tt>root</tt>で作業する必要があるかもしれません.
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もし,コンパイル時にエラーが発生した場合にはエラーのログとマ
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シン,OSの種類を含むできるだけ詳しいレポートを作者に送ってく
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ださると他の方のためにもなります.
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== 移植
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UNIXであれば<tt>configure</tt>がほとんどの差異を吸収してくれるはずで
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すが,思わぬ見落としがあった場合(あるに違いない),作者にその
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ことをレポートすれば,解決できるかも知れません.
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アーキテクチャにもっとも依存するのはGC部です.RubyのGCは対象
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のアーキテクチャが<tt>setjmp()</tt>または<tt>getcontext()</tt>によって全てのレ
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ジスタを<tt>jmp_buf</tt>や<tt>ucontext_t</tt>に格納することと,<tt>jmp_buf</tt>や
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<tt>ucontext_t</tt>とスタックが<tt>32bit</tt>アラインメントされていることを仮定
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しています.特に前者が成立しない場合の対応は非常に困難でしょ
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う.後者の解決は比較的簡単で,<tt>gc.c</tt>でスタックをマークしている
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部分にアラインメントのバイト数だけずらしてマークするコードを
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追加するだけで済みます.<tt>defined(__mc68000__)</tt>で括られてい
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る部分を参考にしてください.
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レジスタウィンドウを持つCPUでは,レジスタウィンドウをスタッ
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クにフラッシュするアセンブラコードを追加する必要があるかも知
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れません.
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== 配布条件
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<tt>COPYING.ja</tt>ファイルを参照してください。
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== 著者
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コメント,バグレポートその他は matz@netlab.jp まで.
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created at: Thu Aug 3 11:57:36 JST 1995
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Local variables:
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